高齢出産と葉酸の関係

35歳からの妊娠を言う高齢出産は、20代・30代での出産に比べるとリスクを伴いますので、体力的にはもちろん精神的にも不安がいっぱいです。
私の母は私を37歳、弟を40歳で出産しましたが、やはり20代の頃に比べると体力も落ちていましたし、元気に産めるか不安に思うこともあったと聞きました。

しかし、高齢出産でも私の母のように元気な赤ちゃんを産んでいるママも沢山います。
また、色々と社会経験を積んで精神的にも落ち着いている年齢での出産や子育てにはメリットも沢山あります。
高齢出産のママでも安心して元気な赤ちゃんを産んでもらえるように、私がオススメする「葉酸」の働きや摂り方について紹介していきます。

高齢出産のママにこそ摂ってもらいたい葉酸

高齢出産には確かにリスクが伴いますが、葉酸にはお腹の赤ちゃんの先天性異常などのリスクを下げるなどの効果がありますから、高齢出産のママにこそ摂ってもらいたい栄養素です。

葉酸が高齢出産の味方だという理由

葉酸は、妊娠中にお腹赤ちゃんやママの身体にとって、様々な役割を果たしてくれる高齢出産の強い味方です。
では、葉酸は高齢出産のリスクに対して、具体的にどのように働きかけるのでしょう?

妊娠率を上げる

葉酸は妊婦する確率を上げてくれます。
妊娠しにくい原因のひとつに卵子の質の低下が挙げられますが、葉酸にはDNAの形成を助ける働きがありますので、卵子が受精し細胞分裂をする時にスムーズに進むように働きかけてくれます。
また、子宮内膜が薄いと妊娠をしにくいのですが、子宮内膜が厚くならない原因のひとつに「卵胞ホルモン」の分泌が悪いことが挙げられます。

葉酸は、この卵胞ホルモンの分泌を助ける働きがありますので、しっかりと摂取することで子宮内膜を厚く強いものにしてくれます。
子宮内の環境が整うことにより、受精卵が着床しやすくなるのです。

子宮内膜を強化して流産を予防する

葉酸は子宮内膜を厚くしっかりとしたものにしてくれる記載をしましたが、子宮内膜が強化されると流産のリスクが減るのです。
また、葉酸には血液を作る「造血作用」があり子宮内膜の血流を良くしてくれます。
子宮の血流が良くなることで、赤ちゃんに充分な酸素や栄養素が行き渡り、順調に成長することができるため流産の予防になるのです。

高齢出産だとリスクが上がるダウン症などの予防をする

高齢出産のママ達が一番心配に思っていることは、赤ちゃんの「障害」ではないでしょうか?

確かに染色体異常が原因で起こる”ダウン症”の赤ちゃんは、日本では約1,000人に一人の割合で産まれていますが、20代に比べると40代はかなりダウン症のリスクが上がることが分かっています。
ダウン症にはごく少ない確率ですが遺伝的な要素から起こるタイプのものもあり、遺伝からのものに対しては正直どうしようもありません。

しかし、ほとんどが卵子や精子の老化などによって、遺伝的のコピーが上手くいかないことから起こります。
葉酸にはDNAの構成を助ける働きがあり、不足すると遺伝的が正常にコピーされないことから染色体異常や、先天性奇形を引き起こすリスクが高まります。

厚生労働省は、妊娠前から妊娠初期に葉酸をしっかりと摂取することで、赤ちゃんの先天性の障害を70%軽減する事が出来ると勧告しています。
つまり、葉酸をしっかりと摂ることで、赤ちゃんの障害のリスクを下げる事が出来るのです。

良い血液をたくさん作る

先程記載したように、葉酸には血液を作る働きがあります。
妊娠中はお腹の赤ちゃんに栄養を送るためにもママ自身が貧血などにならないためにも、沢山の血液が必要となります。
高齢出産の場合、体力的にも落ちていますので貧血などによる体調への影響も受けやすいため、貧血には気を付けたいものです。

高齢出産でも元気な赤ちゃんを産んでいる人は沢山いる

高齢出産には様々なリスクがありますが、元気な赤ちゃんを産んでいるママも沢山いますね。
私の友達は39歳で高齢出産を経験し、今41歳ですが2人目を妊娠中です。
もちろん、葉酸サプリメントを愛飲しています。

一人目のお子さんは元気いっぱいの男の子で言葉も早く活発です。
私は22歳で一人目を出産したので、その友達よりも先輩ママということにはなるのですが、やはり色々な社会経験を積んでママになった友達は、一人目でもどっしりと構えゆったりと子育てしており、そんな姿を見ていると尊敬できる部分が沢山あるのです。
高齢出産はリスクばかりではないと本当に思います。

1日にどれくらい摂ったらいいの?

厚生労働省が推奨している妊婦さんの1日の葉酸摂取量は、食品からの摂取にプラスサプリメントなどから400ugです。
サプリメントが推奨されている大きな理由は、吸収率が良いからです。
葉酸は水溶性ビタミンですので水洗いや加熱調理などで約半分ほどが流れ出てしまうため、食べる頃には含有量の約半分の葉酸しか残りません。
そして、葉酸の食品からの吸収率は50%と高くないので、実際には含有量の4分の1の量しか摂取出来ない事になるのです。
それに対してサプリメントでの吸収率は90%と高く、確実に葉酸を摂取するにはサプリメントが良いのです。

葉酸を食事で摂ることももちろん大切ですから、バランスの良い食事に加えてサプリメントなどから毎日400ugの葉酸を摂取することが理想的と言えるでしょう。

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高齢出産6つのリスク

高齢出産6つのリスク

高齢出産にはリスクがありますが、具体的にどんなものがあるのか、詳しく紹介していきます。

1.妊娠しにくい

35歳を越えてくると、だんだんと妊娠しにくくなると言われています。
それは、卵子の質の低下により受精しにくいことや、受精しても子宮内の環境が悪く着床しにくいことにあります。

2.流産になりやすい

高齢出産は、それ以前の出産に比べ流産のリスクが高くなります。
主な原因としては卵子の老化に伴う染色体異常や、子宮内膜が薄いことや貧血による血流の悪さなど、子宮環境が整っていないことが挙げられます。

3.妊娠高血圧症候群になりやすい

妊娠高血圧症候群とは以前は「妊娠中毒症」と呼ばれていたものなので、聞き覚えのあるママもいるのではないでしょうか?
妊娠によって内蔵や血管に大きな負担がかかることにより高血圧やたんぱく尿などを引き起こすものです。

血管が老化傾向にある35歳以上の妊婦さんはかかるリスクも高くなります。
重症化した場合は、胎盤機能の低下により赤ちゃんの発育に影響を及ぼしたり、出産時に大量に出血する可能性があるため、体重管理や塩分を控えるなどの予防が必要です。

4.常位胎盤早期剥離を起こしやすい

常位胎盤早期剥離とは、正常な位地にある胎盤が出産の前に部分的、または完全に剥がれてしまうことを言い、34歳以下の出産に比べ40歳以上になると約4倍もの発生率になります。
剥がれた部分からママの体や赤ちゃんに有害な物質が血液内に流れ込んでしまったり、出血多量による内蔵器官への障害を起こす事もありますので大変危険な症状と言えます。

5.赤ちゃんに染色体異常が生じやすい

染色体異常のリスクが年齢と共に上がるのは卵子や精子も老化するからです。
染色体異常の場合は、無事に着床・妊娠に至ったとしても途中で流産してしまったり、ダウン症などの障害を持って産まれてきてしまうのです。

ダウン症児が産まれる確率

年齢 確立
20歳 1/1441
25歳 1/1383
30歳 1/952
35歳 1/338
40歳 1/106
45歳 1/30

6.難産になりやすく産後の回復も遅い

赤ちゃんが産まれてくる時に通る道を「産道」と言いますが、この産道が柔らかいと赤ちゃんは出やすく固いとなかなか出てこられなくなります。
35歳以上になってくると、産道が固くなり赤ちゃんが産まれてくるのに時間がかかってしまうことが多く、母子共に負担がかかるのです。
高齢出産に帝王切開が多い理由のひとつでもあります。

また、高齢出産のママは体力的にも落ちているため産後の回復も遅いのが特徴です。
産後は無理に頑張ろうとせず、まずは自分の身体を大切に労ることから始めましょう。

その他、高齢出産で気をつけたいこと

その他の高齢出産での注意点

その他、高齢出産で気を付けたい事はどんなことでしょう?

体重管理をしっかりとする

35歳以上になると、ママ自身の基礎代謝も下がりますので太りやすくなります。
体重が必要以上に増えると、赤ちゃんが産まれてくる時に通る産道に脂肪がつき、狭くなってしまうため難産になるリスクが上がります。

減塩・低カロリーでバランスの良い食事を

塩分の多い食生活を送っていると、妊娠高血圧症候群になるリスクが上がります。
また、濃い味つけのおかずはご飯も進みますのでお腹が空いて仕方がない妊娠中はついつい沢山食べてしまいます。
先程記載したように、体重が増えると難産になるリスクも上がりますから、妊娠中は「うす味」を心がけ栄養のバランスの良い食生活を送りましょう。

ストレスを溜めない

妊娠中にストレスは大敵です。
血流が悪くなり赤ちゃんに十分な酸素や栄養素が行き届かなくなる他、不眠の原因や「お腹が張る」ことから流産や早産のリスクも上がります。

妊娠中は身体を動かすことにも食べることにも制限が沢山ありますので、ストレスを発散するのも中々難しいものです。
無理をしないでストレスを溜め込まないことが大切です。
友達とのお喋りや、たまには家事を休んで寝られる時にゆっくりと眠るなど、家族や友達に甘えて自分の時間を作ることも妊娠中には大切なことなのではないかと思います。

葉酸をしっかりと摂る

ここまでお話した様に、葉酸には高齢出産に伴うリスクに対して様々な効果が期待できます。
逆に不足すると様々なリスクの元にもなり得ます。
元気な赤ちゃんを産むためにも、ママの身体のためにも、必要不可欠な栄養素のひとつなのです。

まとめ

葉酸は、胎児の先天性異常のリスクを軽減したり、流産や常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群などの高齢出産に伴う様々なリスクに対して効果的な働きがあります。
1日に400ugの葉酸サプリメントをしっかりと摂取することで、様々なリスクを軽減出来る事が多いと言えます。

高齢出産に対するリスクを考えて不安に思うママも多いかと思いますが、元気な赤ちゃんを産んで子育てを楽しんでいるママも沢山います。
赤ちゃんのために今できることをし、産まれてくる赤ちゃんの可愛い小さな手を握る日を心待ちにして毎日穏やかに過ごしましょう。

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