妊娠中の気持ち

「妊娠」は、夫婦にとってとても喜ばしい事ですよね。
しかし、妊娠すると様々な要因により女性の身体と心は、不安定になりやすいのです。

そんな時、旦那さんの悪気のない一言やちょっとした行動が、さらに妻を追い詰めてしまう事があります。

もちろん、男の人にとって妊娠は未知の世界。
分からないのは当然です。
イライラしたり泣いたりしている妻に、どう接したら良いのかと悩む事もあるでしょう。  
しかし、本来幸せであるハズの「妊娠」が、夫婦の仲違いの原因となったら悲しいものですよね。

そこで、今回はだからこそ知ってもらいたい、妊娠中の女性の心と身体の変化について、私や友人の経験も踏まえてお話ししたいと思います。

妊娠中は身体の変化から女性の気持ちは不安定に

妊娠中は身体の変化から女性の気持ちは不安定

「妊娠は病気では無いのだから」。
昔からよくそう言われていますが、考えてみて下さい。
自分の身体の中で、人を1人育てるのです。

時には自分でもついて行けない程の様々な身体の変化が起こります。
特に、初めての妊娠の時には自分の身体の変化に戸惑い、精神的にも浮き沈みが激しくなる人が多いのです。

妊娠初期は1日中つわりの気持ち悪さと戦っているのです

妊娠で、多くの女性が苦しむのが「つわり」です。
私も3度の出産を経験していますが、数あるつわりの全種類を制覇したと言っても過言ではありません。
正直、陣痛よりも辛いと思ったのがつわりでした。

つわりに関しては無い人もいますが、酷い人は出産まで続く人もいます。
これは本当に、経験した人でなければ分からない辛さがあるのです。

つわりってどんな物?

つわりが起こるメカニズムは、ホルモンの影響だと言われていますが、未だハッキリとは解明されていませんから特効薬もありません。
つわりには、「食べづわり」「吐きづわり」「匂いづわり」「よだれづわり」など、様々な種類があります。

食べづわり

食べづわりとは、とにかく何かを食べていないと気持ちが悪いつわりの事。
食べていれば割りと体調は良いので、辛さは他のつわりよりは軽いのですが、四六時中食べている訳ですから、体重がどんどん増えてしまいます。
こんな時、「そんなに食べたら太るよ」「めちゃくちゃ食べるね」等の言葉は禁句。
気にしているけれど、自分でも止められない事なのです。

吐きづわり・匂いづわり

吐きづわりや匂いづわりは、とにかく1日中気持ちが悪く、嘔吐を繰り返します。
私が驚いたのは、本来臭いと感じる匂いだけでは無く、元々好きだったアロマやシャンプーの匂い、洗剤等の匂いもダメになった事です。

夫が気を利かせて洗い物をしてくれても、その洗剤の匂いが気持ち悪く、内心「今洗い物なんてやめて」と思ってしまったこともあります。
また、鼻がもの凄く敏感になるため、隣の部屋で誰かがタバコに火を付けた事も分かる程でした。 

そして何より辛いのが、食べられない事です。
あらゆる食べ物の匂いがダメになるので、まず口に入れる事ができません。
何とか食べられる物を見つけても、それが日替わりだったりするのです。

そんな時、それに付き合う家族は大変でしょう。
しかし、それは決してワガママで言っているのでは無く、本当に今日はそれしか食べられないのです。

「明日は何が食べられるんだろう」「この気持ち悪さはいつまで続くのだろう」
つわりの時期はそんな不安でいっぱい。
そんな時、旦那さんが優しく、その日に食べられる物を用意してくれると、とても心強いのです。

よだれづわり

よだれづわりと呼ばれるつわりは、とにかく1日中唾液が溢れるほど分泌され、時にはゲップが止まらない事もあります。
飲み込めない程の量の日もあるため、寝る際は枕元に洗面器などを置くこともあるでしょう。
しかし、本当はとても恥ずかしいのです。

旦那さんに「汚い」と思われていないかと不安な人もいる事でしょう。
「大丈夫だよ。辛いよね。」
そんな優しい言葉で安心する事ができるのでは無いでしょうか。

気持ち悪い時期はいつからいつまで?

つわりの時期は人により個人差がありますが、一般的には妊娠5~6週頃から始まり、12~16週頃におさまると言われています。
この間にも症状の波はあるものの、1日中船酔いのような気持ち悪い状態が、何ヵ月も続くと言うのは本当に辛いことなのです。

夫がしてあげられる対処法は?

つわりの症状は、その人によって細かく違いがあります。
妻のつわりがどんな症状なのか、まず把握する事が大切でしょう。
その上で、何をして欲しいのか、そして何がつわりを悪化させるのかを聞いてみると良いかと思います。

間違っても「頑張れ」や「つわりはみんなあるんだから」などの言葉は禁句です。
妊娠しているのは妻だけど、夫婦二人の子供なのだから父親としてできる限りのサポートをする“というスタンスが大切でしょう。

安定期(妊娠中期・後期)でも見た目よりも身体が辛いのです

多くの人がつわりも治まり、安定期と言われる妊娠中期や後期に入ると、周りの家族もホッとする事でしょう。
しかし、ここで気を抜いて、妊娠前のように接してしまうのは要注意。

安定期に入ると見た目には元気そうなのですが、実はけっこう身体は辛いのです。

恥骨や腰がめちゃくちゃ痛い!

妊娠して初めて経験する人が多いのが、恥骨痛です。
ふと身体を動かした瞬間にピキッ!っと恥骨に激痛が走るのですが、本当に足が取れるかと思ったと言う感想をよく耳にします。
私も経験がありますが、本当に悶絶する程の痛みでした。

また、赤ちゃんと羊水をずっと骨盤で支えているため、腰痛に悩まされる人も多い事でしょう。
このように、見た目には分かりませんが、妊娠中期以降は多くの女性が、恥骨や腰の痛みと戦っているのです。

重たい物が持てない!

妊娠中は重い物を持ってはいけません。
お腹に力が入る事により、流産や早産の危険性があるからです。

しかし、買い物や家事などで、どうしても重い物を持たなくてはならない瞬間は意外と多くあります。
特に、2人目や3人目の妊娠中には、10kg以上ある上の子供を抱っこする事も多く、その度にお腹が張るなど辛いのですが、中々安静にも出来ません。

旦那さんは出来る限り、買い物や掃除、上の子の抱っこなどをしてあげると良いでしょう。

定期的にお腹が張って辛い

妊娠後期に入ると、陣痛の予行練習として「前駆陣痛」という定期的なお腹の張りが起こります。
何度もお腹がギューッと硬くなり、痛みも伴うのですが、安静にしていれば、しばらくすると治まるものです。

しかし、この辛さは見た目では分かりにくく、”お腹が張って辛い”と言っても男性にはピンと来ない事も多いのでは無いでしょうか。
このお腹が定期的に張っている時に無理をすると、そのまま陣痛に繋がってしまう事があるのです。

臨月なら良いのですが、私は妊娠八か月の時に前駆陣痛から本陣痛に繋がってしまい、切迫早産で入院をした事があります。
体質的な事も関係しているでしょうが、自然な事とは言え注意が必要なのです。

後期づわりがある人もいる

一般的に妊娠初期に起こるつわりとは別に、お腹の赤ちゃんが大きくなる事により、胃が圧迫されて起こるのが「後期づわり」。
この後期づわりがある人は、胸焼けや苦しさから、あまり食事を沢山食べられない事が多くなります。

一度に多くの量を食べるのが苦しいため、小分けにしてちょこちょこと食べると良いのですが、「いつも食べてるね」「食べ過ぎなんじゃない?」などと言わずに見守ってあげて欲しいものです。

夜中に赤ちゃんがお腹を蹴って眠れない

妊娠中期頃から感じ始めるのが「胎動」です。
お腹の赤ちゃんが動いているのが分かり、とても幸せな気持ちになるのですが、一方で寝ている時に思いきりお腹を蹴られる事もしばしば。
それにより、何度も夜中に目覚めてしまう日もあるのです。

妊娠中の妻が日中、眠そうにしていたら「あんなに昨日寝ていたのになぜ眠いんだ?」などと言わないであげて下さい。
妊娠中はしっかりとした睡眠を取りづらく、睡眠不足の日も多いのです。

2人目や3人目でも妊娠中は大変です

初めての妊娠に比べ、2人目や3人目の妊娠中は、不安になる事は少ないかもしれません。
しかし、大きなお腹を抱えながら上の子供を連れて買い物や用事を済ませたり、抱っこをするのはとても体力のいること。

また、夜中に眠れず仮眠を取ろうと思っても、上の子の世話で出来なかったり、体調が悪くても幼稚園や学校行事に参加しなければならない等、自分の身体を最優先することが難しいのです。

母親には、休みも休憩も交代もありません。
第2子以降だから大丈夫だろうと思わず、旦那さんがお休みの日には子供を連れ出すなどして、ゆっくり休ませてあげましょう。

赤ちゃんという命を授かっているという気持ちとプレッシャー

多くの女性が妊娠中に感じているのが、「命を育てる」というプレッシャーです。
妊娠中に食べた物や飲んだ物は、へその緒を通してお腹の赤ちゃんにも移行されます。
ですから、妊娠中は身体に良くない物や辛い物、アルコールやタバコを避ける女性が多いのです。

もちろん、「元気な赤ちゃんを産む為」と納得はしている事でしょう。
しかし、好きな物が食べられない、飲めない生活が約1年間、授乳期も入れると2~3年も続くのです。
人によっては強いストレスになる事でしょう。

実は私はお酒が大好きです。
妊娠中には飲んでいませんでしたが、夫が美味しそうに好きな物を食べ、お酒を飲んで酔っている姿を見ると、正直イライラしてしまう事もありました。
ましてや、「どうせ飲めないんだから、運転してよ」等の言葉は、どうして二人の子供なのに、私だけがこんなに我慢しなくてはならないのかと、ストレスを助長する事もあります。

好きな物が食べられない、飲めない、運動も出来ない、ストレス発散する機会が少ない妻の事を、気遣ってあげて欲しいものです。

また、命をしっかりと育てなければという気持ちから、心配症になる女性は多いのですが、妻を安心させようと「大丈夫だよ」「心配し過ぎだよ」等の言葉をかける旦那さんも多いことでしょう。
しかし、妻はそれほどのプレッシャーを抱え、努力してお腹の赤ちゃんを育てているという事を、忘れないであげて下さいね。

環境の変化も妊娠中に気持ちが落ち込みやすくなる

境の変化も妊娠中に気持ちが落ち込みやすくなる

妊娠すると気持ちが不安定になりやすくなる原因の一つに、環境の変化が挙げられます。

仕事を退職して家にいるようになる

女性は妊娠すると、遅かれ早かれ一度は仕事を退職せざるを得なくなります。
専業主婦になりたいと言う人にとっては良いことかもしれませんが、中には長年積み上げてきたキャリアを捨て、後ろ髪を引かれる思いで退職する女性もいる事でしょう。

退職せず、産休や育休を取る場合にも、一度は仕事から離れなければならないのです。
そして、産後は復帰した時の不安なども抱えながらの育児になるでしょう。

また、臨月ギリギリまで働く女性にとっても、辛い事が多々あります。
つわりやお腹の張りからの安静など、体調により休暇や早退をしなくてはならない時は、職場に対して申し訳ないという思いが常に付きまとうでしょう。
そんな時、旦那さんが良かれと思って発した「どんどん休めばいいんだよ」というような言葉が、妊娠中とは言え責任感を持って仕事をしている妻にとっては、無神経に感じてしまう事もあるのです。

女性にとっても、仕事は大切な自分の人生の一部であり、責任感を持ってしていると言う事を理解して接してあげましょう。

病気になっても薬が飲めない

妊娠中は飲めない薬が多く、風邪等の病気にかかると長引く事が多いものです。
ですから、家族はなるべく病気を家に持ち帰らない事が大切。
冬場は特にインフルエンザ等も流行しますから、家族も進んで予防接種などを受けるようにしましょう。

出産への不安

妊娠したとが分かった時、喜びと共に出産への不安を感じる女性も多い事でしょう。
陣痛という凄まじい痛みや帝王切開への恐怖は、初産ではもちろん、2人目や3人目の出産でも感じるのです。

私は自然分娩も帝王切開も両方経験していますが、どちらの方が辛いと言う事はありません。
どちらも命がけであり、何が起こるかその時まで分からないのが出産なのです。

赤ちゃんに会えるのが待ち遠しい気持ちと共に、時々押し寄せる出産への不安。
妻の気分に浮き沈みが激しいと感じても、常にそのような不安があるのだという事を、旦那さんが理解して接してあげて欲しいと思います。

妊娠中に旦那さんが気をつけてくれると気持ちが楽になること

妊娠中に旦那さんが気をつけてくれると気持ちが楽になること

妊娠中に頼りに出来る身近な存在は、まさにパートナーである男性です。
旦那さんが、ほんの少し気を付けてくれるだけで、気持ちがスッと楽になることもあるでしょう。

こんなことはなるべくさせないで

先ほどもお話したように、妊娠中どんなに体調が良さそうに見えても、常に重たいお腹をかかえ、赤ちゃんに気を使っています。
高い所の物を取る、長時間運転をする等の行為は、流産や早産の原因にもなりますから、なるべく避けられるように配慮してあげましょう。

また、精神的ストレスも、お腹の張りや情緒不安定に繋がります。
体調が悪い時は、夫の実家に帰省するだけでも気を使ってお腹が痛くなったり、気分が落ち込んでしまう事もあるのです。

もちろん、決して悪く思っている訳ではありません。
大切な旦那さんの両親や兄弟だからこそ、気を使ってしまうのです。
妊娠中はとてもナイーブですから、旦那さんが両親との間に入り、少しフォローしてくれるだけでも心強いと感じます。

こんな風に思われるととても悲しいのです

妊娠中の痛みや悩み、辛さは本人にしか分からない事がほとんどでしょう。
しかし、外で毎日戦っている男性の大変さも、女性には100%は理解できないかもしれません。

大切なのは、比べない事なのではないでしょうか。
夫婦とは協力して家庭を守っているのであって、どちらが何かをして当たり前、どちらの方が大変という事はありません。

男性だって、妻のお腹に自分の子供が宿れば、「今まで以上に頑張ろう。養おう。」というプレッシャーもあるかと思います。
しかし、その責任感や疲れから「自分が養ってやっている」「家にいて楽だね」そんな言葉がポロリと出てしまう人も多いようです。

女性は妊娠中や子育て中、好きで仕事をしていない訳ではありません。
家にいるからと言って、遊んでいる訳でも無いのです。
旦那さんのお陰で毎日安心して暮らせることへの感謝の気持ちはいつも持っています。

お互いがお互いに思いやりを持ち、感謝の気持ちを忘れない事が大切なのではないでしょうか。

母親になるという喜びの気持ちと共に不安もある

母親になるという喜びの気持ち

“ママになる”ことは、多くの女性にとってこの上無い幸せな事でしょう。
どんなに痛い思いや大変な事があっても、我が子の笑顔を見るだけでその全てが解消されてしまう程。

しかし、「お腹の赤ちゃんは元気に産まれてきてくれるのだろうか」「本当に私はしっかりと子育てが出来るのだろうか」と、そんな不安もあるのです。

女性の社会進出が進んできた昨今ですが、子育てについては、まだまだ”母親の仕事”という意識が根強いのが現実なのではないでしょうか。
イクメンといっても、子育てを「手伝う」と言っているうちは、まだまだ父親自身が子育てを自分の役割とは認識しきれていないように私は思います。

男性は毎日、朝から晩まで仕事をしていて大変でしょう。
家族を養うという責任のもとに働くという事は、独身時代とはまた違った苦労もあるかと思います。
ですから、何でもかんでもして欲しいと言う事ではないのです。

夫が自分の気持ちを理解し、いつでも味方してくれる、お腹の赤ちゃんの事を父親として自発的に気遣ってくれるというだけで、1人じゃないのだと感じられ、頑張れる女性は多いのでは無いでしょうか。
旦那さんの愛情や、優しい気持ちが伝わる事で、妊娠中の不安は少しずつでも解消されるのです。

妊娠中の女性の気持ちについてのまとめ

妊娠中の女性の気持ちについてのまとめ

妊娠中は、様々な体調や環境の変化から、気持ちが不安定になりやすいものです。
そんな時、頼りにしたいのがパートナーである旦那さんでしょう。

妊娠中の体調や気持ちの変化には個人差もあり、本人にしか分からない部分が多いものです。
ですから、女性自身も自分の気持ちを、旦那さんにしっかりと伝える努力をしなければならないと私は思います。

そして、旦那さんは妻の言葉に耳を傾け、夫・父親として妻を理解し支える気持ちを持って欲しいのです。
夫婦の間に宿った”命”を守るため、不安をかかえながらも頑張っている妻に、「いつもありがとう。体調はどう?」と、一言かけてあげてみてはいかがでしょうか。

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